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ノンバイナリーの恋愛対象は?当事者がパートナーの探し方も紹介します【事例紹介】

ノンバイナリーの恋愛対象は?

ノンバイナリーとは「自分の性自認が男/女という二つの性別に当てはまらないこと」を指します。
いわゆる”男性らしさ/女性らしさ”という概念に苦手意識があったり、男女二元論(性別は男と女しかない)に抵抗感を抱く方が多いです。

2021年には、歌手の宇多田ヒカルさんが自分の性自認を「ノンバイナリー」だと公表し、話題にもなりました。
宇多田ヒカルさんは一般男性と結婚し、子どもも出産されています。

ノンバイナリーの恋愛対象って決まっているのかな?
どうやってパートナーを探すんだろう?

そんな疑問を持たれた方も多いと思います。

今回は、ノンバイナリー当事者である筆者が、ノンバイナリーの恋愛対象や、パートナーをどうやって探したかについて解説していきます。

「パートナー探し」についてはあくまでも筆者自身の一事例であって、すべてのノンバイナリーの方に当てはまることではないので、参考程度に読んでいただけるとありがたいです。

この記事を書いた人

・ノンバイナリー、パンロマンティック当事者
・マッチングアプリを8種使った経験あり。
・現在、同性のパートナーと同棲中。

目次

ノンバイナリーの恋愛対象は?

ノンバイナリーは性自認。恋愛対象は関係ありません。

ノンバイナリーの恋愛対象は、男性なのか、女性なのか、はたまた同じノンバイナリーの方なのか……
そんな疑問にお答えしていきます。

自分の恋愛対象は○○なんだけど、「ノンバイナリー」と言ってもいいのかな、と不安に思われている方にも参考になればと思います。

ノンバイナリーの恋愛対象は「人による」

まず結論から言いますが、ノンバイナリーの恋愛対象は人によって異なります。

つまり、異性の男性/女性を好きになる場合もありますし、同性の男性/女性を好きになる場合もあります。
また、性自認が同じ「ノンバイナリー」が恋愛対象になる人もいるでしょう。
ノンバイナリー以外のLGBTQ+の方を好きになる方もいらっしゃいます。

なので、恋愛対象になる性別によって、自分が「ノンバイナリー」であるかどうかが決まるわけではありません。

ちなみに筆者は、出生時に割り当てられた性が男性のノンバイナリーです。
恋愛対象になる性別にこだわりはありません。
男性と付き合ったこともありますし、女性と付き合ったこともあります。
現在は、バイセクシュアルの男性パートナーとお付き合いしています。

僕の場合、相手の性別にこだわりはありませんでした。

ノンバイナリーは「性自認」であり「性的指向」ではない。

ノンバイナリーというのは、自分の性別をどう認識しているかという「性自認」の分類になります。

「恋愛対象が○○でもノンバイナリーなの?」
という疑問を持ってしまう方は、性自認と性的指向を混同しているのかもしれません。

性自認 :自分の性別をどう認識しているか。
性的指向:自分の恋愛・性愛がいずれの性別を対象にするか。

このように、性自認と性的指向は分けて考える必要があります。

ノンバイナリーというは性自認であり、自分の性別をどう認識しているかということでしかありません。
なので、恋愛対象や性的に惹かれる対象がどうか、ということは関係ないのです。

したがって、ノンバイナリーの恋愛対象は”人による”ということになるのです。

ノンバイナリーでもパートナーを見つけられる。

ノンバイナリーの恋愛対象は人によります。
なので、恋愛したくない、パートナーが欲しくない、という方でなければパートナーがいらっしゃることも珍しくありません。

そして、「ノンバイナリーだから」という理由でパートナー探しをあきらめてしまう必要はありません。

冒頭でも述べましたが、実際に筆者にもパートナーがいます。
このパートナーとはゲイ向けのマッチングアプリで出会いました。
(過去には異性愛者向けのマッチングアプリを使い、女性と交際した経験もあります。)

もし、「パートナーが欲しい!」という気持ちがあるなら、次の章を読んでみてください。
ノンバイナリー当事者である筆者がどのようにしてパートナーを探したか、その手順を書かせていただきました。
あくまでも一つの事例として読んでいただけると嬉しいです。

あるノンバイナリー当事者のパートナー探し

パートナー探しの手順

①「出生時に割り当てられた性」と「性自認」を切り分ける

筆者の場合、「出生時に割り当てられた性」と「性自認」を切り分けていました。
出生時に割り当てられた性とは、出生時に身体的特徴によって割り当てられた性別のことで、男性か女性かの二択になります。

性自認は、前の章でもお伝えしましたが、自分の性別をどのように認識しているか、ということです。

筆者を例にすると、

・出生時に割り当てられた性⇒男性
・性自認⇒ノンバイナリー

となります。

なぜ、出生時に割り当てられた性と性自認を切り分ける必要があるかというと、

  • 「出生時に割り当てられた性」で使えるマッチングアプリが異なるから。
  • 出生時に割り当てられた性と性自認を混同することで自分へのダメージを減らすため。

になります。

マッチングアプリは身分証明を必要とし、性別を限定しているものがあります。
例えば、ゲイ向けマッチングアプリであれば身分証明書の性別が”男性”である必要があります。
ノンバイナリー向けのアプリがあればいいのですが、自分の知るところではありません。
(あれば教えてほしいです)

探しているお相手の性別が「男性」の場合、
・「出生時に割り当てられた性が女性」であれば、異性愛者向けのマッチングアプリ
・「出生時に割り当てられた性が男性」であれば、ゲイ向けのマッチングアプリ
を使うことになるでしょう。

このように、出生時に割り当てられた性別によって自分がどのアプリを使うべきなのかが変わってくるので、性自認と切り分けておく必要があります。

しかしながら、「ノンバイナリーなのにゲイアプリを使うのは嫌だ、男性扱いされそうで怖い」と思う方もいらっしゃると思います。その場合はノンバイナリーとして登録OKなアプリを探すしかありません。

筆者の知る限り、ノンバイナリーとして登録できるマッチングアプリはTinderくらいです。

ノンバイナリーとして登録できるアプリが少ないということは、出会える可能性も低い、ということです。
そのため、自分が傷つきすぎない程度に出生時に割り当てられた性と性自認を「切り分ける」というのが大事かな、と筆者は考えています。

②恋愛対象を考える

自分の性別について考えた後は、恋愛対象を明確にしました。
ここでいう恋愛対象とは、”相手の性別”のみをさします。
好みの外見や年齢、といったことではありません。
恋愛対象を決めることも、どのマッチングアプリを使うかを決めるのに必要です。

筆者は、パンロマンティックなので、相手の性別にはこだわりがありません。
人として好きになれるかどうかを一番大事にしていました。

そのため、筆者は異性愛者向けとゲイ向けのマッチングアプリを両方使うことにしました。
相手から「男性扱い」されることを覚悟の上で登録しました。
(自分の場合、過度な男性扱いは苦手でしたが、相手が自分をどう思うかは自由だと考えていたので、男性として見られること自体に強い嫌悪感はありませんでした。)

男性/女性扱いされることに強い抵抗感がある方は、マッチングアプリの自己紹介文に「ノンバイナリー」であることを伝えておくのも一つの方法です。自分の心を守ることを優先しましょう!

③マッチングアプリ/お見合いサービスを選ぶ

①「出生時に割り当てられた性」と「性自認」切り分ける
②恋愛対象になる性別を考える

①と②ができたら、どのマッチングアプリあるいはお見合いサービスを選ぶかを考えます。

筆者の場合は、

①出生時に割り当てられた性⇒男性
②恋愛対象になる性別は問わない

であるため、

・ゲイ向け(男性同士)のマッチングアプリ、異性愛者向けのマッチングアプリ
・LGBT向けのお見合いサービス

を利用することにしました。

そして、マッチングアプリにも様々な種類があるので、自分に合いそうなものを選びます。
筆者の場合は、生涯のパートナーが欲しかったので、
・登録者が多く
・真剣度の高そうなアプリ

を選ぶようにしました。

ちなみに、異性愛者向けのお見合いサービスを使わなかったのは、利用料金が高く、自分の収入では難しかったのが理由です。
自分に合ったサービス内容と無理なく継続できる利用料金のアプリ・お見合いを選びましょう。

④サービスを使って相手を探す

利用するマッチングアプリやお見合いサービスが決まれば、そのサービスと使ってお相手を探しましょう!

ノンバイナリーの方がお相手探しをするときの心構えを紹介します。

・ノンバイナリーであることを理由に消極的になる必要はない。
・すべての人がノンバイナリーに対する理解があるとは限らない。

以上の二点です。

ノンバイナリーをマイナス要素だと必要はありません。
性別に囚われないということは、ジェンダーに対する寛容さがあるともいえます。男らしさ/女らしさを押し付けない人も多いでしょう。
その寛容さが相手にとってプラス要素になることもあるので、気にしなくてOKです。

実際に、筆者は一般的に言われる”男らしさ”の要素が少ないことで、安心感を持ってくれる方もたくさんいました。
ノンバイナリーをプラス要素として受け入れ、積極的にお相手探しをしましょう!
特にマッチングアプリでは積極性がマッチング数を増やすことに繋がるので、積極性は大事です。

すべての人がノンバイナリーに理解があると思わないことも大事です。
これは自分の心を守るためにも必要ですし、相手に価値観を押し付けてトラブルにならないようにするためにも必要だと言えます。

価値観が合わなさそうだと思ったら、傷が深くなる前に早めに離れるようにしましょう。

⑤「ノンバイナリー」であることをカミングアウトする。

最後に、ノンバイナリーであることのカミングアウトです。

カミングアウトのタイミングは以下の通り。

・マッチングアプリやお見合いの自己紹介文に書いておく。
・マッチング後、会う前にメッセージで伝えておく。
会ってから伝える。
・何回か会って、仲良くなった(信頼できるようになった)段階で伝える。
最後までカミングアウトしない

カミングアウトのタイミングについては正解がありません。
自分が納得できるタイミングにカミングアウトするのが正解でしょう。

最後までカミングアウトしない、というのも一つの選択だと思います。
「相手のことが好き」という気持ちがあるなら、それで構わないので。
もし、それで不都合が生じてきたら、その時にカミングアウトについてもう一度考えてみましょう。

筆者の場合、ノンバイナリーであることを最初のデートで伝えるようにしていました。
実際に会ってみてからではないと、相手の人となりが分からないからです。
「受け入れてくれそうだな」と思った人にだけ伝えるようにしました。

まとめ

まとめ

ノンバイナリーについて少し理解していただけたでしょうか。
あくまでも、これは筆者の事例なのですべてのノンバイナリーに当てはまるわけではない、ということでだけご理解ください。

まとめます。

まとめ

・ノンバイナリーの恋愛対象は人による。
・マッチングアプリやお見合いサービスを利用する際は、「出生時に割り当てられた性」と「性自認」を切り分けて考える必要がある。
・ノンバイナリーでも自分に合ったマッチングアプリを使えば、パートナー探しができる。

恋愛対象は人によるので、他の「ノンバイナリーの方はこうなのに」と不安になる必要はありません。
あなたの心惹かれた人が恋愛対象です。

マッチングアプリやお見合いサービスを利用するときは、出生時に割り当てられた性を意識することも必要です。
どうしてもここに抵抗感がある人は、性別をノンバイナリーにしてもいいサービスを探しましょう!

ここではあまり言及しませんでしたが、そもそも恋愛感情を抱かない、パートナーはいなくてもいいというノンバイナリーの方もいらっしゃると思います。
それはそれで一つの形で、間違いではありません。自分の気持ちを大切にしてくださいね。

というわけで、ノンバイナリーの恋愛対象とパートナーの作り方について解説しました。
少しでも参考になった、という方はぜひこの記事をシェアしてくださいね。

そして、素敵なパートナーを見つけられることを祈っています。

ノンバイナリーの恋愛対象は?

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この記事を書いた人

30代のLGBTQ当事者。
ノンバイナリー/パンロマンティック自認。
恋愛に前向きになってから、各種マッチングアプリやLGBT専門のお見合いに挑戦。
現在、同性パートナーと同棲中。

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